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動物病院の売上に関する全ての情報

 

動物病院の売上について徹底解説

 

1頭の犬および猫の、年間の医療費に関して、アニコム損害保険が出しているデータを集計すると、下記になりました。

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平成28年 一般社団法人ペットフード協会調査より
 ・犬の飼育頭数は9,878千頭、猫は9,847千頭
平成28年 農林水産省より
・全国の動物病院の数は11,675施設
・犬猫に対応する獣医師は 15,205人
平成24年 大阪フレンドロータリークラブ講演会より
・1動物病院あたりの平均売上は3000万円

 

出典:一般社団法人ペットフード協会農林水産省大阪フレンドロータリークラブ

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種類ごとの年間医療費の違いについて

 

その中から、超小型犬、小型犬、中型犬、大型犬、猫、エキゾキックという分類に

分けた際、

超小型犬は、年間診療費が67,369円という結果でした。

小型犬は、年間診療費が82,682円です。

中型犬は、年間診療費が101,295円となっております。

大型犬は、年間診療費が96,175円です。

猫は、年間診療費が50,455円となっております。

最後エキゾチックに関しては、年間診療費が60,790円という結果です。

 

もちろん、他にも様々な犬種でデータを出すことは可能かと思いますが、一旦目安としては上記の金額です。

 



また、動物病院の売り上げ平均3000万円は、他の数字が平成28年であるのに対し、平成24年の講演会で語られた数字です。

そちらは予めご了承ください。

 

動物病院の平均売上高が平均3000万円とは、大阪フレンドロータリークラブでも発表されておりますし、市場規模から逆算することも可能です。

 

市場規模は、農林水産省が毎年発表している飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)

統計局が算出している「(品目分類)第10表 年間収入五分位階級別1世帯当たり品目別支出金額及び購入頻度(総世帯)」から計算することができます。

 

飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数):農林水産省

 

青色の棒グラフが動物病院の施設数です。

黄色の折れ線グラフは動物病院の純増数を表しております。

動物病院の施設数の推移は、リーマンショックの前後で動きが異なります。

リーマンショック前の動物病院の純増数は、1年に約240施設ほど増えており、

リーマンショック後の動物病院の純増数は、1年に約200施設ほど増えております。

そして、2014年以降は1年間の動物病院の純増数が減少傾向です。

 

下記グラフをご参照ください。

 

 

動物病院の市場規模の算出方法は、

統計局で定期的に配信されている

「(品目分類)第10表 年間収入五分位階級別1世帯当たり品目別支出金額及び購入頻度(総世帯)」の内容と、

農林水産省の方で公表されている動物病院の施設数を掛け合わせて算出しております。

 

上記2つのデータより、動物病院業界の平均売上高を算出することができます。

 

動物病院の平均売上高=市場規模 ÷ 動物病院の施設数

=335,033,648,673 ÷ 11,839 = 28,299,151 (円)となります。

すなわち、ざっくり平均2800万円が年商となるわけです。

 

ただ、私はこの数値について、動物病院の平均売上高をしっかり反映されていないのではないかと思っております。

もう少し、平均売上高は高いはずです。

あくまでも今までの経験則ですが。

 

さて、業界平均がある程度わかったところで、ここからは実際に売上を維持もしくは拡大させるために何をするべきなのかを解説いたします。

 

しっかり動物病院の特徴を把握する!

 

 

動物病院の特徴を把握するためには、

診察費が全体の売上の何パーセントなのかを把握したり、手術代がどのくらいなのか、そして、一般検査代がどのくらいなのかを把握しなければなりません。

 

もっというと、獣医師一人当たりの生産性や、病院全体としての外来数、客単価なども常に把握しなければなりません。

 

数字を把握しなければ、どういった対策ができるのかなかなか把握することはできません。

 

逆にいうと、それをしない状態では、あくまでも仮設ベースでの取り組みになりますので、動物病院の売上アップの確率は数字を把握した上で行う内容よりも低くなります。

 

なので、売上アップを本気で考えられている院長先生は、経営数値をまずは把握してください。そうしなければ、売上アップもしくは維持することは難しくなります。

 

影響の大きなところに着手する

 

 

次に取り組むべき内容は、影響の大きい効率よく伸ばせる分野を強化することです。

 

ここでいう影響の多いとは、売上構成比の大きな分野になります。

 

売上構成比の高い分野は、伸ばすことによる動物病院の売上への影響が大きいです。

そのため、動物病院の売上アップを狙いやすい取り組みになります。

 

それも季節に応じて取るべき対策内容は異なります。

 

フィラリア予防や、ノミダニなどの予防注射や投薬、狂犬病の売上構成比が大きいので、

その予防の部分で商圏内で大きなシェアを取らなければ売上アップは見込めません。

 

動物病院の売上の約40以上を占める春の予防シーズンは、飼い主にとってはかかりつけ動物病院の売上を大きく左右する季節です。

そのため、まず取り組まなければならないのは、繁忙期の最大化しなければなりません。

 

結論、売上アップをすぐに取り組むために一番注力するべき時期は春の繁忙期です。

 

では、ここから繁忙期の外来数、客単価を最大化させるための取組内容をお伝えします。

 

 

マーケティングについてはこちらから!

動物病院のマーケティングを徹底解説

繁忙期の外来数を最大化させるために

 

 

繁忙期の外来数を最大化させるために、必要なことは動物病院の規模によって異なります。

もし、すでに外来数が忙しく、飼い主の待ち時間が最大2時間を超えるような動物病院の場合は、繁忙期の外来数を最大化させるために取り組む内容は、受け入れ態勢の整備です。

 

すなわち、診療の効率化になります。

できるだけ飼い主に待ち時間を退屈させない取り組みができると飼い主満足度は下がることはありません。

 

色々と取り組み内容は異なりますが、通常飼い主がわからない取り組み(動物病院の香りを変えたり、BGMを変える)ということも非常に大切になります。

 

また、業務効率化にはもう一つ取り組まなければならない内容があります。

それは、職種ごとの仕事内容の変更です。

もっというと、権限移譲をする必要があります。獣医師しかできない仕事は獣医師が行い、獣医師が行う仕事を動物看護師に移譲する、もしくは獣医師が行わなくても良い仕事内容を動物看護師に移譲することです。

 

しかし、これは簡単ではありません。

 

そして、動物看護師の仕事内容も同じように、動物看護師しかできない仕事に注力してもらい、動物看護師が行わなくても良い仕事は、少しずつ他の職種に移譲する必要があります。

 

上記の取り組みをすることでスタッフの分業化が進みます。

結果として、飼い主の満足度を下げずに、診察時間を短くできるので、繁忙期に多くの外来数を診察することができるので、繁忙期が最大化されるという事です。

 

分業化を推進するためには、獣医師や動物看護師でのサービスの下限品質を担保しなければならないのはもちろんです。

 

繁忙期にまだ余裕のある動物病院の場合

 

繁忙期に少し余裕のある動物病院の院長先生もおられると思います。

 

そういった院長先生は、繁忙期に待ち時間を気にする飼い主を多く集める必要があります。

また、そういった飼い主ほど、じっくり見てほしい思考もあるので、難しいです。

 

あくまでも信者顧客を増やさなければ、動物病院に未来はないので、そういった意味でも再来店を促す仕組みを構築することは有効です。

 

 

しかし、それだけでは動物病院の売上は上がりません。

労働集約型である動物病院において、最も大切なことは永続的に経営をすることです。

そうなった際に重要なこととして、獣医師、動物看護師の採用があります。

 

採用の基本戦略

 

採用を成功させるためには、採用に重きを置き、できるだけ正しいアプローチを取る必要があります。そうしなければ、獣医師の採用や動物看護師の採用、トリマー採用が成功することはありません。

動物病院の院長先生は、まず採用の基本戦略を押さえて、動物病院を発展させていただければと思います。

 

採用とは定着

 

獣医師の採用でも動物看護師の採用でも、トリマーの採用でも、根本的な考え方は同じです。

採用成功の秘訣は、動物病院の理念や方向性に共感する獣医師、動物看護師、トリマーが集まるかどうかにあります。

 

動物病院が大切にしている考え方や目指そうとしている方向性に共感する獣医師、動物看護師、トリマーを採用するためを採用してください。そうしなければ、長く経営することが難しい可能性があります。

具体的に取り組んでほしいこととしては、動物病院の従業員全員の中でしっかり話し合いどんな人材が欲しいのかを明確化し、言語化することになります。

 

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