動物病院のホームページ ( HP ) の目的について
執筆者:株式会社船井総合研究所
動物病院ユニット
目次
この記事の目次
1.動物病院のHPの効果
2.既存の飼い主様が気にしている内容
3.WEBマーケティングの全貌
1.動物病院のHPの効果
今回のコラムは動物病院の院長先生向けの内容になっております。
動物病院においてHPの効果とはどういったものが挙げられるでしょうか?
また、HP全体のアクセス数のうち、既存の飼い主さまは全体の何割を占めているかご存知でしょうか。
まずHPのアクセスにおける既存飼い主さまの割合は弊社のクライアントで約2割です。
あとの8割のユーザーの方は
初めて皆様のHPに足を踏み入れられた方になります。
動物病院のHPというのはそういった背景があるのです。
では、既存の飼い主さまはどういったことに内容を確認しているのか。
はたまた、新規のユーザーはどういった内容を気にしているのか、
この辺りをより深掘りしていきます。
2.既存の飼い主様が気にしている内容
まずは既存の飼い主様がHPを見る上で気にしている点をお伝えします。
大きくは3点です。
1.獣医師の勤務表
2.WEB予約システムでわかる現時点の診療の混み具合
3.メディア化したブログ内容
1.獣医師の勤務表について
こちらに関しては言わずもがな勤務表のPDFデータなどになります。
毎月誰が出勤されているのか見える状態であれば飼い主様にとって優しい動物病院ということになります。
ただ、昨今時間帯予約制が進んでおり各先生ごとの診察の混み具合が予約システムでわかりやすくなっております。
そういったことを加味すると、今後は勤務表を閲覧される飼い主様は減っていく可能性が高いでしょう。
2.WEB予約システムでわかる現時点の診療の混み具合
先程の内容と少し被るのですがHPを見るだけで現在の診療の混み具合が分かるシステムも複数社あります。
コロナの影響で待合室ではなく車内で待機される飼い主様も増えている中で、そういった常時接続型としてのHP活用はよりニーズが広がっていきます。
3.メディア化したブログ内容
最後に既存の飼い主様が見られる内容としてブログがあります。
弊社のクライアントでも下記2点の条件を満たさせる動物病院様に関しては
新規集客に注力されている動物病院様でも既存ユーザーの閲覧数が相対的に高くなります。
1.すでにWEBマーケティングを業界トップレベルで取り組むことが出来ている
2.より短期間で病院のファンになってもらえるようなメディア運営ができている
上記内容だけだとイメージが付きづらいと思いますので
簡単にHPにおけるステージごとのアクションを共有させていただきます。
HPを活用したWEBマーケティングには大きく2つの対策が重要になります。
『導線戦略』と『受け皿戦略』です。
『導線戦略』とは見て貰える人を増やす対策を意味しております。
『受け皿戦略』はHPを見られた方の来院率を高める対策です。
動物病院のWEBマーケティングをステージごとにまとめます。
3.WEBマーケティングの全貌
◆WEBマーケティング1.0
『導線』
①ネット広告
グーグル広告、ヤフー広告を出稿している
②グーグルの口コミ対策
グーグル上で口コミを書かれた場合返信している
③ブログの更新
とりあえず月に1回以上ブログの更新を行っている
『受け皿』
④HPのボリュームについて
ブログ以外のページ数で17P(動物病院のHPに必要な最小ページ数)以上内容がある
⑤データ分析について
HPのアクセス数をグーグルアナリティクスでしっかり管理し、効果測定などを行っている
◆WEBマーケティング2.0
①ネット広告
設定地域は既存のカルテデータを元に出稿している
常に除外キーワードの設定を行い、費用対効果の高い広告運用を行っている
②グーグルの口コミ対策
グーグルのクチコミ件数の最大化の取り組みを院内で行っている
口コミサイト上でも口コミ対策を実施している
③ブログの更新
SEO(検索順位が上位に表示するための対策)を意識したブログを月に2回以上書いている
→スタッフである獣医師&看護師が行っている
『受け皿』
④HPのボリュームについて
各診療科目毎に病院の特徴を打ち出している
飼い主様が知りたい情報にすぐ出会えるための導線を意識したバナー配置が出来ている
何よりデザイン性が高い(見やすい)
⑤データ分析について
グーグルアナリティクスだけでなく、サーチコンソールも用いて状況の把握を行っている
◆WEBマーケティング3.0
『導線』
①ネット広告
広告宣伝費が売上に対して3%以上投資できている
リマーケティングなども取り組み、より包括的に飼い主様への情報発信を行えている
動画マーケティングにも着手している
②グーグルの口コミ対策
病院のコンセプトに共感された口コミ投稿が複数ある
→病院のコンセプトが飼い主様に浸透している
③ブログの更新
SEO(検索順位が上位に表示するための対策)を意識したブログを毎日投稿している
→飼い主様を短期間でファン化される内容になっており、病気の啓蒙だけでなく各スタッフのキャラクターもPRできている
※弊社のクライアントではスタッフ数4名でも毎日投稿されている動物病院もございます。
『受け皿』
④HPのボリュームについて
既存サイトの内容の充実はもちろん、サテライトサイトにも着手している
⑤データ分析について
場合によってはデザイナーを自社に雇用しており、改善施策についてもクリエイティブ性の高い内容を取り組むことが出来ている
是非皆様の動物病院のステージを把握していただき、次の改善に取り組んでください。
最後におすすめの本のURLをこちらに添付しておきます。
是非学習の補助としてお使いいただけますと幸いです。
・ライティング関係
・グーグルアナリティクスの見方について