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動物病院の開業・分院で失敗しないための立地選定の方法を解説

 

「動物病院開業・分院のファーストステップは立地選定」

動物病院専門の経営コンサルタントが解説

 

 

1.はじめに

 

皆さんこんにちは。

船井総合研究所の動物病院チームです。

 

本日は動物病院の開業・分院展開をするにあたって重要な「立地」についてお話致します。

皆さんの中でも既に開業や分院展開を経験されている方もおられるかと思います。既にされている方、そうでない方にも有益な情報をお伝え出来ればと考えております。

 

開業において、ファーストステップとして実施していくのが、どこで開業するかの立地選定です。

そもそも、この立地というのは非常に重要になってきます。

実際、船井総研が提唱する考え方の一つに差別化の8要素の中の一つにも入っています。

 

【差別化の8要素】

1.立地

2.規模(診療台数・獣医師数)

3.ブランド・ストアロイヤリティ

4.商品力(治療科目・治療技術)

5.価格

6.接遇力(接客力)

7.販促力(情報発信力)

8.固定客化力(未病・予防、定期検診)

 

この8つを補っていれば、企業として成功すると言われています。

そして、この順番も重要で、1番目に立地がきていることは、まず始めに大事になってくることを意味しています。

そして、その立地を決める上での判断基準・方法において、以下3点のポイントをお伝えします。

 

2.診療圏分析

立地選定において、大事なのが事前に診療圏を分析するということです。

診療圏分析で主に調べる内容は以下になります。

・商圏内人口・・・商圏内にどれだけの人口が存在するか。

・商圏内世帯数・・・商圏内にどれだけの世帯が存在するか。

・商圏内での飼育頭数・・・これは計算すると、ある程度は把握出来ます。

             だいたいの数字ではありますが、

             世帯数×23%で出せるかと思います。

             ※これはあくまでも目安の数字となります。

・商圏内動物病院数・・・商圏内にどれだけ動物病院が存在しているか。

            場合によっては競合の診療時間などを分析することもあります。

 

※商圏は開業する場所から車で通える距離が目安となります。

 おおよそではありますが、半径5キロ圏内であることが多いです。

 

また、これ以外にも商圏内でどの年齢のボリュームゾーンが高いかなども加味する場合もあります。

 

実際に数値が出たら、それが全国の平均と比べてどうなのかを比較することが望ましいです。

そうするころで、その立地(商圏内)で獲得出来る1院あたり獲得飼育頭数が多いのか、少ないのか判断することが出来ます。

立地が良くとも、競合数が多ければ、必ずともその立地が良いとは言い切れません。例えば、そのエリアに強い競合がいる場合、参入してもなかなか業績を上げれないということも多々あります。

勿論、逆も同じことが言えます。競合数は少ないけど、そもそもの世帯数が少ない場合も立地条件として良いとは言い難いです。

その他にも、現状は左程商圏人口が少なくとも将来人口が増加する、減少するなどの要因も加味していき、単年ではなく、5年後・10年後までも鑑みる必要があります。

そのため、一概に「駅に近いからいい」「家賃が安い」というような発想ではなく、

あくまでも色んな側面から判断していくことが求められます。

 

また、数字だけではやはりすべてを判断することは出来ません。

そのため、ちゃんと自分の目でちゃんと立地・場所を確認することが求められます。

地図上は立地がよさそうに見えても、「想像していた感じと違う」と言ったことも生じる可能性も大いにあります。

 

3収益見込み

 

次に、売上・収益がどれだけ見込めるかという判断です。

まず、坪単価がいくらなのかもきちんと把握しておくことが重要です。それがその地域の平均と比べてどうなのか。高いのか、低いのか、しっかり把握した上で判断するべきです。

同時にその時に出てくるのが、収支計画です。実際にその家賃以上にどうやって収益を出していくかを考えなければいけません。いくら売上を立てればいいか、逆算するということになります。1日患者をどれだけ診て、月の売上はいくら必要かを計画することで、実際にその立地で収益を得ることができるのか、できないのかという判断がつきます。

そのため、一概に家賃が安いからいいと言ったことではありません。家賃が高いとしても、それ以上に売上が見込まれるのならその立地でも問題ないと考えられます。

 

また、規模についても考慮し、開業していくことが望ましいです。

もし、ドッグランや老犬ホームなどを設置する場合などは、ある程度の面積が必要になってきます。それを踏まえて、面積などを考慮していく必要があります。

 

実際、繁盛し、箱のキャパが足りなく、違う場所に移転ということも医療業界においては多いです。もし繁盛することを見込むのなら最初から箱のスペースを大きく確保することも一つの戦略です。ですが、その場合、先行投資が大きいので、しっかり収支計画を立てていく必要があります。

4.自分の中で重視するポイントを決める

立地選定において、自分の理想とする100点の立地はそう簡単に見つからないのも現実です。なので、自分の中で外せないポイントをいくつか設定し、ある程度、合格ラインを決めるといいかと思います。

 

例えば、

・ファミリー層が多い地域

・駅近くにする

などいくつかだけポイントを抑えるといいです。

 

その時、確実に出てくるポイントが、「そこが目立つ場所なのか」ということです。

やはり1階など認知されやすい立地(一等立地)が望ましいです。その方が単純に認知度が上がり、ペットも連れていきやすいからです。

 

l※一等立地・・・

 駅前であったり、通行量が多かったりと1階で目立った立地を指します。

 ロードサイドなどでも2階・3階になると一等立地とは言い難いです。

 目がつきやすく認知される可能性が高いですが、不動産情報が出回る機会も少なく、

 テナント料も高額な傾向にあります。

 

※二等立地・・・

 二等立地は、なかなか生活している上で、認知されにくい立地を指します。

 そのため、WEB広告・看板等などの投資で認知を上げていく必要があります。

 ただ一等立地とは違って、不動産情報が出回る機会も多く、

 コストが安く済む傾向にあります。

 

例えば、スーパー・ドラッグストア・ホームセンター・ショッピングモールなどの商業施設がランドマークとして近くにあるかなども認知されやすいポイントになります。

もしそこが二等立地だとしても、販促で認知度をあげることも出来ますので、ご安心下さい。

 

その他にも採用という観点から立地・場所を選ばれる方も多くなってきています。確かに、従業員が如何に通いやすいか、そこに労働人口が多いのかなどを考慮した上で立地を選定する採用ファーストの考え方も間違いではありません。

 

また、分院においては、社長が目が届く距離が望ましいです。あまりにも遠いと目が届かないということがあります。なので、しっかり経営マネージメントをしていくのなら、本院と分院が通える距離であることが望ましいです。実際に、分院が遠いため、ほとんど関与出来ていないという事例も多く聞きます。

 

このように今回は大きく3つのポイントをお伝えさせていただきました。

最後に、差別化の8要素で触れたように、立地はあくまでも開業におけるファーストステップに過ぎません。立地選定後にも実施していくことは多く、立地ですべてが上手くいくとは限りません。ただ立地選定を誤るといくら他の施策が良くても上手くいかないことがあります。

立地選定後は簡単に移転など出来ないのも実情です。そのため、立地選定は非常に大事で慎重に実施していくことが望まれ、色んな方面から情報を得ることも大事です。

 

是非、今回の話を参考に新たに開業・分院展開などを実施して下さい。

 

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