動物病院開業の際に失敗しないためにやるべきことは?経営のプロが解説!
獣医師として自分の病院を持ちたいと勤務医の獣医師さんは一度は考える事だと思います。開業というのは人生の中ではかなり大きな出来事なので、絶対に失敗したくない!と考えますよね。ここでは動物病院の開業においてよくある失敗パターンを原因と一緒に解説いたします。
以下の4つが良くある失敗の原因になります。それぞれ詳しく解説させていただきます。
①開業場所・時期の失敗
②資金面の失敗
③集患対策をやらなかった
④人員をそろえられなかった
目次
①開業場所の失敗
動物病院開業の際に最も重要といっても良いのが「立地選定」になります。しっかりとした診療圏調査を実施せずに適当に物件があったからと開業場所を決めてしまうと、動物病院の経営を成功させることは非常に難しくなるでしょう。
開業を考える場所で考慮すべき点は以下になります。
・人口の推移:増加していると良い
・世帯特性:1人暮らしが多い、大学が近くにあり学生が多く住んでいるなどの地域はペットの飼育頭数が少ない傾向にあります
・年収特性:全国平均を上回っていると良い
・競合状況:車で約5分以内の場所に勢いのある病院があると取り合いになる
・用途地域:動物病院を開業できない地域があるため、契約の前に役所に必ず確認
以上は最低限確認しておく必要があります。これに加えて、大通りに面していて車の通行量が多い、地域の犬の飼育頭数なども確認しておくとなおよいと思います。
候補を決めたら昼間にその場所に足を運ぶことも大切です。犬の散歩をしている方はいるか、交通量は多いか自分の目で見て必ず確認してみてください。
立地場所は一度立ててしまうとなかなか変えられない部分です。しっかりと診療圏調査を実施してください。
船井総合研究所では診療圏調査のご依頼をお受けいたします。初回は無料でご相談に乗ることが可能になりますので、開業を検討されている方は一度、オンライン相談をご活用ください。
診療圏調査について詳しくは「動物病院の診療圏調査とは?開業する場所を決めるときに大切なポイント」をご覧ください。
②資金面の失敗
2つ目の失敗の原因は資金面になります。
特にしっかりとコントロールしなければいけないのが「医療器具」になります。ついに自分の病院を開業する!という期待から、どんどん高額になってしまうことが良くあります。
初めから高度な医療器具を入れるのではなく徐々に設備投資をしていくことをお勧めします。
目安としては、800万円~1200万円くらいに収めていくのがよろしいかと思います。
特に高額なエコーなどについてはリースも検討するなど初期費用が掛かりすぎないようにしっかりと調整していくことが何より必要です。
また、入院ケージなどは中古品を活用するなどの工夫もあると良いです。すでに関係性のある医療機器メーカーの営業の方などに聞いてみると、お得に譲ってくださる場合もあります。今務めている病院がいらなくなった機材をくださるというケースも良く伺います。
初めに上限の予算を設定し、それを上回ることの無いようにしていくことだけお気をつけてください。
医療器具だけでなく、ランニングコスト(開業動物病院を運営していくための必要資金)も考慮して資金はご用意しておいてください。
初月、2ヶ月目は赤字になることを前提としているため、こちらも開業資金として考えておくことが必要です。
③集患対策不足
次は集患対策不足です。
集患対策については以下の2点が
1.HPの作りこみ不足
2.開業チラシなど実施
3.内覧会の失敗
1.HPの作りこみ不足
動物病院開業においてHPを作りこんでおくことは必須になります。
HPがないと飼い主様に情報が届くことはないと考えていただいても問題ないくらいです。
開業日に間に合っておくことはもちろんですが、開業の2週間前くらいから「オープン予定」といったページを作り、Google広告などを実施しておくことが理想です。
また、ただHPを作っただけでは意味がありません。飼い主様が「来院したい」と考えるような情報をしっかりと掲載しておくことが大事です。
・院長の写真とあいさつ
・診療科目
・診療動物
・アクセス
・病院内の写真
以上の情報は必須になります。飼い主様目線で作りこんでいきましょう。
HP作成のコツについては「動物病院がホームページを構築するうえで大切にしたい3つのポイント」をご覧ください。
また、ホームページだけでなくGoogleマイビジネスの登録についてもお忘れなく完了させておいてくださいね!
Googleマイビジネスの対策のことを「MEO対策」と言います。
詳細は「動物病院が行うべきMEO対策(Googleマイビジネス)とは?効果と具体的な対策方法」をご覧ください。
動物病院のホームページ制作について詳しく知りたい方は以下の無料ダウンロードレポートをダウンロードしてみてください!
今やほとんどの飼い主がHPをみて病院選びをしています。集客において非常に重要なHP。制作において重要なポイントをわかりやすく解説しております。こちらからダウンロードください!
2.開業チラシなど実施
開業に際して新聞折込や、チラシの配布は実施しましょう。
こういったアナログ施策の反響率は1%前後です。それでもすぐには来院しない「見込み客」を作っておくことはとても大事なことです。今はペットを飼っていなくてもこれから飼育を始めたとき、かかりつけがいるが転院を考えたときに選択肢の一つになるからです。
また、Web関連の施策のターゲットは「動物病院を探している方」に基本的には限られますが、こういった施策は「今はまだ考えていない人」をターゲットにしているためターゲティングの違いからもアナログの施策を実施しておくことが必要なことは理解できるかと思います。
3.内覧会の失敗
こちらはせっかく内覧会を実施したのに集客がうまくいかなかった&実際の来院につながらなかったといったことが考えられます。
集客については上記の2点を確実に実施すれば集まると思いますので内覧会は集客できたが、その後の来院につながらなかったパターンを解説します。
内覧会の目的をまず考えていただくと、今後飼い主様として来院していただくことになるかと思います。よくある勘違いとしてその日の集客数を一番の目標にしてしまうことがあります。この部分を勘違いしてしまうと当日の集客はうまくいったが、実際開業してみたら、来院につながなかった・・・・というパターンがございます。
こうならないためには内覧会に来ていただいたときどんな内容でイベントをするかというところが重要になります。
実際来院につながりやすいイベントはこちらなります。
・健康相談会
・フード相談会
・爪切りやトリミングなどの割引券の配布
以上のようなイベントがよろしいかと思います。
理想としては、内覧会の時に診察券を渡してしまうことが良いですね。
また、次回の来院につながりやすい割引券を渡すのも効果的です。
以上を参考にして内覧会のコンテンツを作ってみてください。
内覧会について詳しくは「動物病院の開業の際に有効な内覧会とは?開くメリット・開催方法・成功のポイント」をご覧ください。
④人員をそろえられなかった
4点目は人事面の観点での失敗です。
現状動物病院経営者にとって「採用」は大きな課題になっているとこが多いです。
獣医、看護師ともに人手不足で悩まれている院長は多いかと思います。
この課題は開業したばかりの先生にとっても同様です。しっかりと採用活動を行わないと開業までに採用が間に合わない可能性もあります。
開業場所が決まったくらいから採用媒体に掲載はしておきましょう。
雇用関係は開業日の1か月前から始めることが理想なのでなるべく早めに採用活動は初めて置くことをお勧めします。
また求人票に「オープニングスタッフ」と記載することで応募が早く集まってくることもあります。通常の求人と比べ、オープニングスタッフは人気の求人です。
しっかりと開業までに必要な人員をそろえていけるように準備を進めていきましょう。
年々競争が増す動物病院の採用市場。常に採用に成功している病院はどのような戦略をとっているのか。
また、採用を成功させるために動物病院が行うべきことは何になるのかについて以下の無料ダウンロードレポートで理解いただくことができます。
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